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ブラックラベル(23ヶ月以上熟成)のハモンデトレベレス、フビレス社製です。しっかりとしたボディのある生ハムで、口に含むと心地よい芳香とジューシーささえ感じました。
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重量はしっかりと11KG!はあります。生ハムの裏側が皮で覆われているために、脂の質感が非常に良好です。上質なバターのような風味が脂にはあります。
実際には、このハモンは28ヶ月熟成をしているそうです。普通のものよりも良すぎるといいながらも、フビレス社のぺぺ氏はカットし始めました。 |
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美しいトレベレスの生ハムです。
オーナーのぺぺ氏は、これはブラックラベルでも良い方なので、全部が全部こういう出来とは限りませんとのことでした。
しかしながらフビレス社の品質の高い生ハムは、豚肉の選別からも伺えます。豚の選別も厳しく、数千頭から1頭!の割合で良質な豚の選別をしているといいいます。
豚は基本的には雌豚のみ、雄豚でも生後1ヶ月以内での去勢をされたものだけを仕入れ、豚の種類はディロック種との掛け合わせの肉質の良いものです。肉の生産者は、飼育から屠殺まで一貫してやっていて、もう30年来の付き合いだそうです。
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この切り口と質感がたまりません。この部位は3回美味しさを楽しめるところです。
下の色が濃いところは、内モモの部分で味と塩分が濃い比較的乾いた部位です。
上の霜降りの色の薄いところは外もものところで、塩分が薄味でしっとりとした食感があります。
そして一番上の脂のところは、バター、又はそれを通り越すようなクセのないしっとりとした食感です。
このように3つの味わいがあります。
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この部位(マサ側)をカットするときは、是非、脂を付けておいてください。
お客さんには、あらかじめ断っておいて、脂が余計に付いています。。。と付け加えるのはどうでしょうか。
イタリアでは、ラルドという豚の背脂の部分を塩漬けして、生で食べる習慣がありますが、こちらの方がもっと熟成していて脂がこなれているので、植物性油(不飽和脂肪酸)の割合も高いはずです。肝心の味わいは、イタリアのラルドが数ヶ月の熟成に対してこちらは24ヶ月の熟成、まずいわけがないし、捨てるのは非常にもったいないです。
そしてぺぺ氏が言っていたことは、興味深いものでした。
「うちのセラーノの脂の多い所は、ぺーコンのように軽く火をいれても美味しいよ。。。」
なるほど、これは美味しそうです。かる〜くフライパンで、表面の色が変わるぐらいに火をいれてバケットに乗せる、美味しさが想像できると思いませんか。
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こちらはレッドラベル(20ヶ月熟成)です。現在きっちりと20ヶ月熟成していて、念のために日本にいれるものをテイスティングしてみました。まだカビ付けの段階で、香りと味を出している段階だといいます。
現在の夏場でしっかりと汗をかき、夜にはシェラネバダの風を受けて、ハモンが香り高くなっていくそうです。 |
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こちらはバビージャ側(シンタマ側で蹄の甲側の赤身の部分)です。カットしてテイスティングしました。皮に守られた脂が美しいです。 |
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マサ側(蹄の平側の内モモと外モモ側)の部分は美味しくて当然ですが、バビージャ側がどんなあんばいか?が重要なのです。霜が降っていない赤身の部位の全体的な味わいがわかるからです。
試食をしたところ、赤身が乾いていなくてなめらかで、しっとりとした食感と、赤身の味の濃さを楽しめました。脂をあまりカットせずに、赤身とのマッチングを楽しむのも面白いです。
前にも書きましたが、フビレスのハモンの脂の多めの部分は、ベーコンのように軽くフライパンなどで炙っても楽しめるそうです。 |
ちなみに、一番上の写真の生ハムの切り口は2段に分かれています。
色の濃い方が内モモの部分で、薄い方が外ももの部分です。内モモは塩が早く入るので塩分の濃い味がするが、外ももは薄塩です。味の違いを味わうのもいいですね。
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オーナーのぺぺ氏と一緒に |
写真のハモンセラーノは23ヶ月のハモン・デ・テルエル、ブラックラベルです。この部屋は会社の入り口にあり、小売り対応もできるようになっていました。
日本向けに20ヶ月のレッドラベルと、23ヶ月のブラックラベルを発注しました。 |