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ランギラーノの地下熟成庫が育む最高のパルマハム<パルマ・ピオトジーニ社>


最高級24ヶ月熟成パルマハム!ピオトジーニ
カンティーナ(地下熟成庫)で醸し出される美味しさの秘密

生ハム.COMでは、パルマハムの聖地ランギラーノの地下熟成庫(カンティーナ) でエージング熟成をかけた弊社オリジナル<24ヶ月熟成ゴールドラベル パルマハム>をご紹介致します!
ピオトジーニ社PIO TOSINI S.p.aは1905年創業の老舗パルマハム生産者です。現在は3代目のニコラ氏が社長を務める会社です。

パルマ市内から車で数十分のところのランギラーノ村のVia Fante d`Italia沿いにピオトジーニ社はあります。この地域はパルマでも特別な地域で、ここには、ピオトジーニ社の他に、ガローニ社、ペドーニ社、タナーラ社などの名門が軒を連ねます。パルマはDO、原産地呼称の地域ですが、認定の際に「ランギラーノ地域だけが真のパルマ地区」という意見もあったほど、パルマとランギラーノ地区の係わり合いは深いものです。

ピオトジーニ社はランギラーノ地区の自然の風だけを使って生ハムを熟成させている、パルマでは数少ない高級パルマハムのメーカーです。このパルマハムメーカーの大きな特徴は、キュアリング(乾燥熟成)の他に地下熟成庫によるエージングをしている点です。パルマハムはスペインの生ハムでは通常行っているエージングを殆どやっていなく、キュアリングだけで熟成をかけているからです。
ピオトジーニ社の地下熟成庫では地上の熟成庫より多めの湿度が管理され、乳酸菌などの良質なバクテリアを活性化して更なる熟成がされています。

ピオトジーニ社の熟成庫。ここの地下蔵【カンティーナ)はパルマ地区でも有名で、地域を代表するパンフレット類などにその壮観な写真を紹介されることが多々あります。ランギラーノ地区の風は南北に吹くので、東西に細長く風を受けるような建て方になっているのです。

1階がキュアリング室で、 地下がエージング室になっています。東西に長い熟成室はパルマのランギラーノ地区の特別な風を一身に受けられるように作られており、窓の開閉で温度調節と空気の入れ替えを行います。夏は朝に窓を開けて冷風を、冬は昼の少し暖かい窓をあけて自然の風をとりこみ熟成を行っています。

 

原料肉の仕入れー2回に渡る豚の選別

ピオトジーニ社では、午前中にパルマハムの原料となる豚が毎朝運ばれてきます。パルマハムの製造工程の中でも豚の選別は、かなり重要なウェイトを占めるものが原料肉の仕入れにあります。
豚はロンバルディア州からロマーニャ州にまたがるパダーノ平原で飼育した豚を中心に仕入れをしますが、日本向けには日本の厚労省が認可した飼育場と屠殺場のものを限定して輸出をしています。

パルマハム用の豚肉が屠場より搬入されます。

ピオトジーニ社では屠殺場に豚専門の選別担当を派遣して1日中自社の豚肉を選別させています。その選別の割合は屠殺される豚50頭に1頭ぐらいの割合と非常に良い豚しか選別しません。長期の熟成に耐えられるたっぷりと太った後ろ足が選ばれます。
ちなみにピオトジーニ社に選別されるパルマ産豚肉の生体重量は約170kgで最低でも9ヶ月以上の飼育をされた未経産の雌豚と生後5週間以内に去勢された雄豚が選ばれます。(ちなみに通常の豚肉の飼育はだいたい6ヶ月ぐらい)
また原料豚の肉質は非常に重要で、1)脂が厚く、2)脂身が固く締まっていること、が重要です。脂の薄いものは返品対象になります。

※写真は毎朝入荷される原料豚の中から返品される豚が置いてある棚の写真です。

ピオトジーニ社の豚の選別は非常に徹底しています。
屠殺場に豚専門の選別担当を派遣して豚を仕入れ、その豚を再度ピオトジーニの工場内で再度選別され、ダメな豚は返品され他のパルマハムのメーカーに使われます。なぜならピオトジーニ社が屠殺場から選んだ豚なら上等な豚だからです。工場に届いた豚の返品率は15%から30%にも達します。
わずかな肉質や脂の違いなども見逃さずに屠場に返品をします。長期熟成に耐えられる肉質を見抜き妥協は許されません。
※これらの返品を受け入れてもらう為に、ピオトジーニ社では他社よりも高く屠殺場から原料を仕入れており、それが売価に跳ね返るわけです。
特に弊社24ヶ月熟成はより選別されますので尚更、高価になるわけです。

※製造工程は、先ずは品質の高い豚があってはじめて様々な工程が生きてきますし長期熟成に耐えられる生ハム作りには優れた原料肉は不可欠なのです。
良い生ハム作りは足し算ではなく引き算でもなく掛け算です。
ここに一つの例を出してみましょう。5つの製造工程があって1つずつの価値はそれぞれ「2」です。
かけ算では、2×2×2×2×2=32になりますが、
足し算では、2+2+2+2+2=10です。
仮に1つの工程が「2」の価値が無くて「0.1」としますと
2×2×2×2×0.1=1.6になってしまいます。
それぞれの工程がかけ算のように合わさり旨い生ハムが生まれてくるのです。

まん丸に肥えた締まった脂の厚い豚の後ろ足。脂はねっとりとしていて、人肌で融ける脂。右側の青緑のしるしはピオトジーニ社が屠殺場で選別したものという証明になります。

合格したパルマ産の後ろ足はその日の日付の焼印をピオトジーニ社で押されます。2006年9月22日の印

 

2回に渡る塩漬け

基本的に塩漬けは2回にわたって行われ合計24日間塩漬けされます。塩は天然の塩でプーリア産とシチリア・トラーパニ産の海塩を使用しています。ピオトジーニ社の特徴は伝統ある技法に裏付けられた頑固なまでの職人としてのこだわりと、最新鋭の管理をしています。


この機械は塩振り(塩漬け)の機械で手前から豚腿が流れていくと肉をマッサージしながら塩をまんべんなく振ります。

その後、塩振り職人Maestro Salatoreが主に骨の周りと太い血管付近を重点的に塩振りをして最後の仕上げをします。この工程は、どのぐらい塩が入っていくのか?が決まる熟練を要する重要な作業でピオトジーニ社では最重要行程としています。


1回目の塩をしたところです。0℃〜4℃の温度帯で5日間寝かせ塩をじっくりと浸透させます。

1回目の塩をエアーブラシで塩を洗い流し、2回目の塩漬けが行われます。その後19日間0℃〜4℃の温度帯で寝かせられます。

 

リポーゾRiposo行程・塩漬け後に90日間休ませます(発酵の初め)

24日間塩漬けされ洗浄された豚モモ肉は、1℃?4℃の冷蔵庫内で2週間じっくりと寝かせられ、浸透圧により塩が行き届いてないところに自ら浸透し始めます。

次に5℃以下で60日間寝かせられ更に塩が隅々で浸透し豚モモ肉は乾燥していきます。白い粒々は酵母菌や乳酸菌類です。
この時点での乾燥率は84%程、ピオトジーニ社では毎月検体を3本程度取り8分割カットをして水分減少率、塩分濃度をそれぞれの部位毎に検査しています。

約110日間でドライ工程が終わり、その後再び水で表面を洗浄乾燥後、専用のキュアリングルーム(乾燥熟成)に1週間移されます。その後、肉の表面にラードを塗ります。ラードには米の粉・胡椒を加え、浸透圧の関係で肉の中に入らないよう、分量も調整されます。この工程をスーニャトゥーラSugnaturaと呼ばれます。

肉の表面が剥き出しのところにラードを手作業で丁寧に塗っていきます。数日後には乾いていた肉の表面が次第にしっとりとしてき全体的に生ハムの保水率が平均化します。塩漬け発酵過程は、余分な水分を抜くと同時に保水率を一定にする役割があります。

ラードを塗られた後、1階のキュアリングルームで乾燥熟成されます。昔ながら木のラックに吊るされた肉はキュアリングルームに住み着く良質なバクテリア(酵母菌や乳酸菌など)に育まれながら、タンパク質編成が行われていくのです。※木の中には無数のバクテリアが存在しており、独特の発酵がすすんで行きます。

湿度温度は1年中一定に保たれます。夏は朝窓を開け、冬は日中に窓を開けて新鮮な風を通します。
12ヶ月を過ぎたら、パルマハム協会の検査員がスピッラトゥーラSpillaturaを行い生ハムの熟成具合をチェックします。この行程は、馬の骨で作った骨の棒のようなものを骨の周りの血管付近を中心に5カ所ほど刺し、熟成香などを確認しパルマハムとして出荷できるかどうか?を決める重要な工程です。これで問題がなければパルマハムの王冠マークの焼き印を押し、
いよいよ最終過程の地下蔵(エージング)に移されます。※こちらの地下蔵はピオトジーニ社独特の熟成になります。

 

地下熟成庫(カンティーナ)での熟成

限られた人間だけが入室を許される地下熟成庫。そのエージング室に入ると真っ先にキュアリングとの明確な違いに気がつきます。その明確な違いとは香りです。カビの香りなのですが決してへんな匂いではなく、むしろ芳香さを感じられる心地よい香りです。

地下室(エージング室)に入っていくと、香り高いカビの芳香に包まれ、ここが今までのキュアリング室とは別世界と気づかされます。ピオトジーニ社の全員が、我々が他のパルマハムと違うのは、このエージング室があるからこそだ。と口を揃えて言います。

一面をカビに覆われたパルマハム。

基本的にピオトジーニ社のパルマハムは19ヶ月熟成後に出荷されます。12ヶ月間のキュアリングルームを経て特別な地下熟成庫(カンティーナ)で7ヶ月熟成されるのです。

 

24ヶ月熟成のパルマハムの仕上げと出荷

日本向けには、更に5ヶ月間熟成されるのですが、カンティーナ(地下蔵)に移されて、24ヶ月熟成にできる良い肉質のものが選別され、5ヶ月熟成された後、更に1本1本確認されて、日本に輸出されます。この行程は、日本だけに向けられた行程です。

最高級パルマハム ブランド『ピオトジーニ社』の生ハム!
業務提携によりオリジナルの24ヶ月熟成パルマハムが出来ました!!

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